皆さんは「タグラグビー」というスポーツをご存知ですか?
激しいスポーツというイメージが強いラグビーだけど、痛くない、危なくないラグビーがあるんです。
ラグビーのことを全く知らない人でも楽しめるタグラグビーのこと、全てお伝えします!
タグラグビーってどんなスポーツ?
タグラグビーは通常のラグビーからタックルなどの接触プレーを無くしたスポーツです。
- 腰にタグベルトと呼ばれるベルトをつけ、左右に「タグ」をつける
- タグはワンタッチテープでタグベルトについているので、引っ張ると簡単に外すことができる
- 守る側のプレーヤーは、ボールを持っているプレーヤーの左右どちらかのタグを取ることで相手を止めることができる
- 攻める側は相手に4回タグを取られる前にトライを取ることができれば得点
「しっぽ取り」という鬼ごっこに似ていてルールもわかりやすいので、小さいお子さんでもすぐに楽しんでプレーできるのがタグラグビーのいいところなんです。
詳しいルールについては後ほど説明しますね。
危なくないの?
タグラグビーはルールで接触が禁止されているスポーツです。
タックルすることはありません。
タグを取るときも、相手側に攻める時も接触をするとペナルティになってしまいます。
通常のラグビーであればタックルをすることで相手を止めますが、タグラグビーではタグを取ることで相手を止めることができるので、接触による怪我の心配はほとんどないと言えます。
誰ができるの?
平成20年に改定された文部科学省の「小学校学習指導要領(体育)」の解説において例としてタグラグビーが挙げられていることから、競技規則自体は主に小学校の体育で活用される前提で作成されています。
また、唯一の全国大会が小学4年生〜小学6年生を対象にした「全国小学生タグラグビー大会」であることからも、小学生を主に対象としたスポーツになります。
2022年度の全国大会(SMBCカップ第19回全国小学生タグラグビー大会)は2023年2月25日、26日に熊谷ラグビー場で行われます。
でも、小学1年生と小学6年生とじゃ体格差がありすぎるよね。大丈夫なの?
確かに、体格差も走るスピードも違う小学1年生と小学6年生が対戦するのは実力差ができてしまいます。
このため、小学生の大会では
- 小学1〜3年生を対象にしたクラス
- 小学4〜6年生を対象にしたクラス
が別々に分かれて試合を行います。
1年生と6年生が対戦するということがないのでこの点も安心ですよね。
体が小さくても大丈夫?
一般的なラグビーのような接触のないスポーツですが、体が小さいから大丈夫かな、と心配されるお子さんも居られるかもしれません。
個人的な意見ですが、私は体が小さい方が有利だと思っています。
その理由はズバリ
低い位置にあるタグが取りにくい
から。
たったそれだけ?ですが、例えば大人と子供が対戦した場合を想像してみて下さい。
ぶつかったらだめ。
進路を塞いでもだめ。
そんな中で全速力で向かってくる(自分より小さい)相手の腰より低い位置にあるタグに手を伸ばす…。
すごく難しそうじゃないですか?
体が小さいことが有利なんです!
体が小さいからと諦めず是非一度経験してみて下さいね。
ルール解説
全体のルール
- ボールはラグビーボールを使用
- プレーヤーの人数は4〜5人
- コートサイズは基本は縦20m x 横14m
ちょっと待って!プレーヤーの人数もコートサイズも決まってないの?
そうなんです。
実はプレーヤー人数が決まっていないのです。
とは言っても、4人 vs 5人で試合が行われるわけではありません。
大会によって4人制だったり5人制だったりする場合がある、ということです。
実際に2021年度の全国小学生タグラグビー大会の滋賀県予選は4人制で行われましたが、2022年度は5人制で行われました。
プレーヤー人数に応じてコートサイズを変えることが認められているので、コートサイズもきっちり決まっているわけではないのですね。
攻める時のルール
- ボールは手に持って走る。キックは禁止!
- パスをするときは自分より後ろに投げる。真横はOK。(反則名:スローフォワード)
- ボールを前に落としてはいけない。真下はOK。(反則名:ノックオン)
- タグを取られたらなるべくすぐに止まり(3歩以内が目安)味方へパスをする。(反則名:オーバーステップ)
- 取られたタグを受け取って腰につけるまではプレーに参加できない。
- タグを取ろうとしてきた手を払ったり、タグを隠したり、1回転して避けたりしてはいけない。ジャンプで避けるのもだめ。
- 守備側のプレーヤーがいるところに故意にあたりに行ってはいけない。(反則名:オフェンスチャージ)
守備側のプレーヤー間の狭い隙間をすり抜けようとするプレーはオフェンスチャージを取られることがあります。
特に4人制で行う場合はコートサイズが小さくプレーヤー同士の間隔も狭いので、より注意が必要です。
守るときのルール
- タグを取ったら頭上に掲げて「タグ」と大きな声でコールしなければならない。
- 取ったタグを相手に手渡しで返すまでプレーに参加できない。
- 手を大きく広げて守ってはいけない。
- ボールを持ったプレーヤーの進路を故意に塞いではいけない。(反則名:ディフェンスチャージ)
- 体の遠い側のタグを取りに行ったり両サイドのタグを同時に取りに行くことは進路妨害にあたるのでしてはいけない。
- 「タグ」が起こったら、守備側のプレーヤーはボール(オフサイドライン)より自陣サイドに戻るよう努めなければならない。(反則名:オフサイド)
他にも細かいルールがたくさんあります。
タグラグビーオフィシャルウェブサイトにもルールが載ってるいるので、よかったら参考にしてみて下さいね。
必要な道具は?
- タグラグビー専用ボール
- タグベルト・タグ
- あればスパイク
ボール
ボールはラグビーボールを使用します。
が、ここで注意!
タグラグビーにはタグラグビー専用ボールを使用します。
見た目はラグビーボールと変わりませんが、キックをしないタグラグビー専用のボールなのでキックされることを想定していない作りになっています。
サイズは
- 低・中学年は3号球
- 高学年は4号球
になります。
購入するときは間違えないように気をつけて下さいね。
タグベルト、タグ
タグベルトはメーカーによってはウエストサイズ違いで2種類ある場合があります。
購入される場合は気をつけて下さい。
スクールによってはタグベルトとタグを貸し出してくれるところもあるので、購入する必要があるのか一度確認してみるといいかもしれません。
日本ラグビーフットボール協会が学校や団体への用具の貸し出しも実施しているので、利用できる方はHPを確認してみて下さいね。
スパイク
必ずしも必要というわけではありません。
上記の「全国小学生タグラグビー大会」でも
運動靴またはトレーニングシューズ。スパイクは、一体成型ゴム底のものとし、金属製取替式ポイントは不可とする。
SMBCカップ 第19回全国小学生タグラグビー大会 全国大会 大会規則
とされているので、スパイク以外でもプレーすることは可能です。
ただ、芝生でプレーする場合にはスパイクがあったほうが滑らなくていいかもしれません。
サッカー用のスパイクが使えますので、ぜひお子さんにあったシューズを選んであげて下さい。
どこでできるの?
タグラグビーをするには
- スクールに入る
- 小学校のクラブやスポーツ少年団に入る
の2つの選択肢があります。
ここでは滋賀県内でタグラグビーができるスクール、学校を紹介していきます。
スクール
イーストレイクラグビースクール
- 東近江市で活動
- 主な練習場所は八日市南小学校
- 県内で唯一、タグラグビーとミニラグビー(小学生のラグビー)ができる
山田レッドタグスピリッツ
- 草津市で活動
- 主な練習場所は山田小学校、環境衛生センターグラウンド
- 全国大会常連の強豪チーム
BREEZE
- 草津市、大津市で活動
- 主な練習場所は三ツ池運動公園
- 県内唯一の女子ラグビークラブ。(タグラグビーをするのは小学生の「ジュニア」のみ)
小学校
公式戦に出場している小学校を挙げています。
大津市立瀬田小学校
大津市立瀬田東小学校
大津市立平野小学校
大津市立唐崎小学校
もしかしたらこの他にも体育の授業やクラブ活動などでタグラグビーを取り入れている学校があるかもしれません。
興味のある方は通っている小学校に聞いてみて下さいね。
まとめ
ラグビーと聞くと「危ない」「痛い」「怖い」というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
また、危ないからやらせたくない、と思われる保護者の方もたくさんおられると思います。
タグラグビーなら小さいお子さんでも安全にプレーすることができるので、ぜひ経験してみてください。
動画付きでタグラグビーをわかりやすく解説!
日本ラグビー協会のタグラグビーオフィシャルサイトもぜひチェックしてみて下さい。